【薬剤師監修】EDサプリは本当に効果があるの?ED治療薬との違いや本当に効く精力剤(性力増強剤)の選び方を解説

精力や勃起力が弱くなってきたと感じたら、副作用の心配があるED治療薬の前に、サプリを試してみようと思う男性は少なくないでしょう。しかし同時に「EDサプリは本当に効果があるの?」という疑問もよく耳にします。

結論から述べると、EDサプリには効果が期待できるものとできないものがあります

この記事では、EDサプリ含まれる効果が期待できる成分や摂取する際の注意点、ED治療薬との違いなどをご説明します。EDサプリを試してみようと思っている方は、ぜひ参考にしてください。

薬剤師がEDサプリについて詳しく解説します!

この記事をまとめると・・・
  • EDサプリは栄養面からアプローチして勃起促進をサポートする
  • EDの原因が血流の場合はクラチャイダム、男性ホルモンの場合はマカを配合したサプリが効果的
  • ED治療薬はPDE5という酵素の働きを阻害して勃起を促進させる
  • 最初はサプリから試して、効果がなかったらED治療薬を処方してもらうのがおすすめ

EDサプリ(精力剤)とは?

男性機能の向上を目的としたサプリで、食事では十分摂取できない精力増強に必要とされる栄養素を補うために飲むものです。

薬ではなく健康食品や医薬部外品であるため、コンビニやドラッグストア、通信販売などでいつでも気軽に購入できます。

EDサプリは、少し精力が弱くなってきたと感じている人、活力を付けたい人、ED治療薬を服用しているが補助的なサプリメントを探している人などにおすすめです。

▼おすすめのEDサプリはこちらの記事で紹介しています

効果が見込めるEDサプリに含まれる成分

EDサプリにはさまざまな成分が配合されている商品が販売されていますが、その中でも効果が見込める成分をいくつかご紹介します。

アルギニン

成長ホルモンの合成促進や血流を改善する効果が期待できます。血管を拡張させる作用がある一酸化窒素はアルギニンから合成されるため、海綿体に流れ込む血液量を増加させることが期待できるのです。

亜鉛

亜鉛は、男性ホルモン(テストステロン)や精子の生成に深く関係しています。性欲低下は男性ホルモンの減少と関係があり、不妊男性には亜鉛不足がみられるという報告があるのです。

シトルリン

シトルリンは、すいかから発見されたアミノ酸の一種です。疲労回復や冷え性改善、美肌効果があるといわれています。
血管拡張作用がある一酸化窒素の合成に関係しているといわれているため、シトルリンが配合されているEDサプリもあります。

マカ

南米ペルーに植生しているアブラナ科の植物で、バリンやロイシンなどの9種類の必須アミノ酸や亜鉛、鉄などが含まれています。
また、性機能を高めると考えられているグルコシノレートが含まれていることから、EDサプリにも配合されているのです。

マカは、滋養強壮や精力増強、疲労回復効果だけではなく、動脈硬化予防や美肌効果などもあると考えられています。

クラチャイダム

タイを原産とするショウガ科の植物。抗酸化物質のフラボノイドを11種類含んでいるため、健康増進や生活習慣病予防効果が期待され注目されているのです。

クラチャイダムは、タイでは古くから滋養強壮や精力増強、疲労回復効果があるといわれ使われています。

マカとクラチャイダムのどちらがおすすめ?

血管拡張作用が期待できるアルギニンの含有量は、クラチャイダムの方が多く、性力低下と関係があるとされている亜鉛の含有量は、マカの方が多いです。

そのため、EDの原因が血流にある人はクラチャイダム、男性ホルモンにある人はマカが配合されているサプリを取ると効果が期待できるかもしれません。

それぞれ特徴が異なっているため、自分の状況に合っている方を摂取するのが良いでしょう。

EDサプリを摂取する際の注意点

EDサプリはすぐに効くわけではないので、ついつい多く飲んでしまう人がいますが、決められた適切な量以上を飲むのは控えた方が良いでしょう。

数日飲まなかったからまとめて飲もうとする人もいますが、意味がないばかりでなく問題が生じる可能性もあるのでやめた方がよいです。

サプリには副作用はないと考えられていますが、どんなものでも一度に多くの量を取ったら影響が出る可能性があります。

また、あまりにも他のEDサプリよりも安い商品には注意が必要です。EDサプリは、見た目や味で配合されている成分が判断できないため、小麦粉が固められているだけのものやただのラムネでも素人には判別ができません。

そのため、個人輸入などもしない方が良いでしょう。小麦粉やラムネなど害がないものならまだ良いですが、身体に害があるものが入っている可能性があるからです。

EDサプリとED治療薬の違いについて

ED改善には、サプリの他に薬も用いられています。サプリとED治療薬は、価格や入手方法、作用など多くの点で異なっています。

両者の違いについて説明する前に、勃起の仕組みやメカニズムについてご説明してから、治療薬とサプリの違いについて詳しくご説明します。

勃起の仕組み・メカニズムについて

まずは勃起の仕組み・メカニズムについて理解しておくことが大切です。

男性が性的に興奮すると、脳の中枢神経が興奮し、それが骨盤神経を経由して陰茎海綿体神経へと伝わります。そして、海綿体内の内皮細胞から一酸化窒素が放出されます。この一酸化窒素が勃起を起こさせるサインとなるのです。

一酸化窒素が放出されると、平滑筋を弛緩させ血管拡張を引き起こすサイクリックGMPが増加します。サイクリックGMPの作用によって、ペニスの海綿体の平滑筋が緩み、陰茎海綿体の中を走る陰茎深動脈とラセン動脈と呼ばれる血管の壁が緩み始め、多量の血液が海綿体へと流れ込み硬くなるのです。つまりこれが勃起ですね。

勃起すると、海綿体を覆う白膜が膨れ上がり静脈が圧迫されます。これにより海綿体に流れ込んだ血液が出ていけなくなり、勃起が持続されるのです。

射精後に勃起がおさまる理由

陰茎海綿体の平滑筋には、サイクリックGMPを分解するPDE5(ホスホジエステラーゼ5)と呼ばれる酵素も存在しています。サイクリックGMPの作用が強いと勃起し、PDE5の作用が強くなると勃起しなくなるのです。

性的興奮がおさまると、サイクリックGMPの分泌が減少して、サイクリックGMPの作用よりもPDE5の作用が強くなります。その結果、拡張していた血管が収縮して、海綿体に流れ込んでいた血液が出て行くため、勃起がおさまるのです。

ED治療薬の作用

バイアグラ、シアリス、レビトラなどのED治療薬は、PDE5を阻害することで血管のサイクリックGMP濃度を上昇させ、勃起しやすくさせる薬です。

バイアグラ、シアリス、レビトラは、作用持続時間や副作用などが異なりますが、ED治療薬としての基本的な作用は同じです。

誤解している方が多いのですが、ED治療薬は勃起しやすくさせる薬であって、強制的に勃起させる薬ではないということに注意が必要です。そのため、勃起に関係する神経の損傷などで重度のEDになっている人には、効果が現れにくいと考えられています。

ED治療薬とEDサプリの違いについて

ED治療薬はPDE5の働きを阻害して勃起を促進させるアプローチをとっていますが、EDサプリは栄養面からアプローチしているのです。

ED改善効果は治療薬の方が高く、サプリはあくまでも補助的に取るものと考えると良いでしょう。最初はサプリから試してみて、効果がなかったらクリニックに行きED治療薬を処方してもらうことをおすすめします。

勃起しない・勃起が持続しない理由

ここで勃起しない・勃起が持続しない理由について確認しておきましょう。

勃起しない(ED)・勃起が持続しない(中折れ)理由は、勃起のメカニズムのどこかに問題が起こっているからと考えられます。正常に勃起しない原因は人によってさまざまですが、原因によって大きく3つに分類されます。

器質性ED

身体の機能のどこかに異常があるために勃起できなくなること。主な原因は、手術やケガ、病気によって、勃起に関係している神経や血管に障害が起こるためです。

血流の異常は海綿体に血液が流れにくくなってしまい、神経の異常は性的興奮がどこかで妨げられ勃起しなくなってしまいます。

神経や血管に異常を起こさせる原因として考えられていることを表にまとめておきます。

障害部位と原因

神経外科手術(前立腺癌など)による神経損傷
糖尿病性神経症
パーキンソン病
ケガなどによる脊髄損傷 など
血管・血流動脈硬化(高血圧、糖尿病、高脂血症、加齢) など

心因性ED

心因性EDは、精神的な問題で勃起できなくなってしまうことを言います。性的興奮が神経に上手く伝わらなくなり、自分の意思とか関係なく勃起しなくなってしまう状態です。

さらに、勃起できなかったことがトラウマとなり、さらに勃起しにくくなってしまうといった悪循環が起こることが多いとされています。

精神的な問題の原因は、過去の性交時のトラウマ、不妊治療などによるプレッシャー、日常生活におけるストレスなど、人によってさまざまです。

治療は、ED治療薬を併用しながら、精神的な問題を解消するためにカウンセリングやパートナーとの話し合いなどを行い根本的な解決を目指すことが一般的です。

薬剤性ED

薬剤性EDは、服用している薬の副作用で勃起できなくなってしまうことを言います。原因となっている薬を服用しなくなるだけでEDが治る人もいますが、勃起できなかったことがトラウマとなり心因性のEDが発症してしまう人もいます。

薬の副作用を知らずに服用してしまい、薬剤性のEDになってしまっている人もいます。自分で副作用について確認することも大切ですが、気になる場合は主治医に副作用のことをしっかり確認しましょう。

薬剤性EDを引き起こす可能性のある薬剤

  • 降圧薬 利用薬(サイアザイド系、スピロノラクトン)
  • Ca拮抗薬
  • 交感神経抑制薬
  • β遮断薬
  • 精神神経用薬 抗うつ薬(三環系抗うつ薬、SSRI、MAO阻害薬)
  • 抗精神病薬(フェノチアジン系、ブチロフェノン系、スルピリド、その他)
  • 催眠鎮静薬(バルビツール系)
  • 麻薬
  • ホルモン剤 エストロゲン製剤
  • 抗アンドロゲン薬
  • LH-RHアナログ
  • 5α還元酵素阻害薬
  • 抗潰瘍薬 スリピリド、メトクロプラミド、シメチジン
  • 脂質異常症治療薬 スタチン系、フィブラート系
  • 呼吸器官・アレルギー用剤 ステロイド剤
  • テオフィリン
  • β刺激薬・抗コリン薬
  • 抗ヒスタミン薬(クロルフェニラミン、ジフェンヒドラミン)
  • プソイドエフェドリン
  • その他 フィナステリド
  • デュタステリド
  • 参考:ED診療ガイドライン

混合性ED

これといった原因はなく、さまざまなことが絡み重なって起こるのが混合性EDです。加齢、ストレス、喫煙習慣、不規則な生活、薬の服用などが関係しているケースが多いです。

勃起が持続しない・中折れしてしまう理由

ここまででご説明したように、海綿体に血液をとどめておくことで勃起が持続します。勃起が持続しない理由は、加齢によって勃起持続に必要な機能の衰え、血管や神経に異常、心理的ストレス、過度な飲酒などが考えられます。

EDのセルフチェック

自分で簡単にEDのチェックができるIIEF-5(国際勃起機能スコア)というものがあるので、ご紹介します。1分ほどでできるので、気になる方はぜひチェックしてみましょう。※ED診療ガイドライン第3版より

1. この6ヶ月に勃起してそれを維持する自信はどの程度ありましたか
   【1点】非常に低い
   【2点】低い
   【3点】中くらい
   【4点】高い
   【5点】非常に高い

2. 性的刺激によって勃起したとき、どれくらいの頻度で挿入可能な硬さになりましたか
   【1点】ほどんど、又は全くならなかった
   【2点】たまになった(半分よりかなり低い頻度)
   【3点】時々なった(ほぼ半分の頻度)
   【4点】しばしばなった(半分よりかなり高い頻度)
   【5点】ほぼいつも、又はいつもなった

3. 性交の際、挿入後にどれくらいの頻度で勃起を維持できましたか
   【1点】ほとんど、又は全く維持できなかった
   【2点】たまに維持できた(半分よりかなり低い頻度)
   【3点】時々維持できた(ほぼ半分の頻度)
   【4点】しばしば維持できた(半分よりかなり高い頻度)
   【5点】ほぼいつも、又はいつも維持できた

4. 性交の際、性交を終了するまで勃起を維持するのはどれくらい困難でしたか
   【1点】極めて困難だった
   【2点】とても困難だった
   【3点】困難だった
   【4点】やや困難だった
   【5点】困難でなかった

5. 性交を試みた時、どれくらいの頻度で性交に満足できましたか
   【1点】ほとんど、又は全く満足できなかった
   【2点】たまに満足できた(半分よりかなり低い頻度)
   【3点】時々満足できた(ほぼ半分の頻度)
   【4点】しばしば満足できた(半分よりかなり高い頻度)
   【5点】ほぼいつも、又はいつも満足できた

結果

  • 5~7点:重症ED
  • 8~11点:中等症ED
  • 12~16点:軽症~中等症ED
  • 17~21点:軽症ED
  • 22~25点:EDではない

EDサプリは本当に効果があるの? まとめ

EDサプリに配合されていて効果が期待できる成分や勃起のメカニズム、ED治療薬の作用などをご説明してきました。

EDサプリを飲んで、実際に症状が改善した人はいますが、個人差があるため、他の人に効果があったからといって自分にも効果があるわけではありません。

自分の状況に合っているサプリを見つけるためにも、ご紹介した成分が含まれているサプリを中心に、色々なものを試してみるのが良いでしょう。

出来るだけ早くEDの悩みから解放され、豊かな人生を送れるようになることを願っています。

薬剤師 村上亮太

薬剤師 村上亮太

 

1986年生まれ・千葉県出身。薬剤師。2009年東邦大学薬学部卒業、薬剤師免許取得。大手医薬品商社の勤務を経て、東京都特別区職員として保健衛生行政に従事。 2019年株式会社丸鈴薬局取締役に就任。薬剤師の独立支援、コンサルティングにも定評。

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